2012/04/11

<ศาลรัฐธรรมนูญ>

<憲法裁判所>

憲法裁判所は2540年憲法でできた司法に関する独立機関の一つである。80%が各法律における違憲判断で政治上の事件を判断するのは10%ということである。しかしこの10%の政治上の判断、たとえば政党の解党、上下院議員の議員資格判断が重要な判断で2549年のクーデター以降は憲法裁判所の判断に濃厚な不公平が出てきている。タクシン元首相支持派と反対派の判決を見ていると不公平があるのは事実のようだ。特に民主党解党裁判は2回あったわけであるが2回ともに解党を逃れ、最後の判決では選挙管理委員会が15日以内に訴えなかったのは手続きに問題があったということで憲法違反の内容を吟味する前に民主党を解党から助けるという形で終わったわけである。

憲法裁判所は9人の判事から構成されていてどこから選ばれるかはは次のとおりである。

最高裁判所裁判官 3名
最高行政裁判所裁判官 2名
上院内の法律学有識者 2名
上院内の政治学有識者 2名

これらの9人の判事の選択については上院に権限があるようで、その上院の半数が2550年憲法以降は任命になり、その上院を任命するのは次の7人で構成する委員会である。

憲法裁判所議長
選挙委員会議長
国家調査員委員会議長
国家汚職防止取締委員会議長
国家会計検査委員会議長
最高裁判所判事
最高行政裁判所判事

このメンバーを見ていると司法関係だらけで、おそらくはこの内の8割以上は旧権力に属する反タクシン派だろう。3月29日には憲法裁判所設立14周年を記念する講演会が開催されワッサン・ソイピスット議長は和解について、今の状況ではありえない事で抗争している両派の政治家と活動家が亡くならないと成立は不可能だと講演していた。裁判所内に居すぎて何も見えなくなったのか民主党の選挙での大敗とパンタミットその他の反タクシン派の動員力は激減しているのは事実であるということが見えていないようである。クーデターにつながった2548年の何万人を動員する反タクシン派集会は民主党が南部から人を集めたからできた結果で今の民主党ではそれもきついだろう。それとは反対に今の司法が変わらない限りにおいて和解は難しいということにも気づいていないようである。

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