2011/08/08

<棄権投票 Vote No >

<โหวตโน>
  
パンタミット(黄服集団)がやっている選挙キャンペーンで写真にあるスローガンは「野獣を放して議会に入れるな」ということであるが、犬、オオトカゲ、水牛はタイの会話の中で相手を罵る言葉として使われるので分かるのだがサルとトラは付け足しのような気がする。選挙管理委員会はこれらのポスターを違法として撤去しようとしているようだが効果はないようである。棄権投票はまだましで過去には議会制民主主義のもとでの政党にもかかわらず選挙候補者を立てずに選挙を無効にさせてしまった政党がある。
2005.02.06  タイラックタイ500議席中の375議席を獲得して選挙で圧勝
2006.02.24 強力な政党を嫌う圧力のもとに下院解散
2006.04.02 民主党がボイコットをした下院選挙
2006.09.19 クーデター

2005年の選挙で96議席と大敗した民主党は選挙では勝てないのを悟ったのか2006年の解散選挙をボイコットしてしまう。この時期はタイラックタイを率いるタクシン元首相の強権政治に嫌気をさす国民も出始め選挙ではどのような結果がでたかもわからないにもかかわらず民主主義の基本である選挙をボイコットした民主党はこれ以降は選挙以外の権力または民主主義の外にある権力に依存していくようになっていく。今回の73日の選挙に向けて民主党は敗北を意識したのかそれまでの政策キャンペーンを和解からはほど遠くなるネガティブキャンペーンに変えた。タクシン元首相を攻撃するだけで国と人々の未来を描き出せない民主党は2006年の選挙をボイコットした時点で下院議員も選挙ではなく任命制によるというパンタミットの考えに傾き民主主義を放棄したのかもしれない。


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