2012/04/10

PULO

Patani United Liberation Organization
<パタニー統一解放機構>

3月31日に南部の2県で同時に起きたCar bombから1週間が過ぎて事件が起きたヤラーの商店通りでは複数の僧侶を招いてタムブンと亡くなった人たちへの供養をやっていた。最南部3県にあるヤラーはイスラム教徒が多いと聞いていたので仏教の僧侶が多く来ていることが不思議に思っていたのだが、供養をするには仏教が向いているのかそれとも商店街は中国系タイ人が多いというせいかもしれない。

そしてこの日には早くも民主党から今回の事件の背後にはタクシン元首相がいるというニュースが流れてきている。ヤラー選出のプラサート・ポンスワンシリ民主党議員によると、2月22日に南部の係員に連れられたタクシン元首相とプアタイ党議員はマレーシアに入りPULO(パタニー統一解放機構)の18人の活動家と南部鎮静に向けた話し合いを行ったが成立せずに、3月17日にはインラック首相も同行して2回目の交渉でマレーシアに行ったとしている。その根拠としてはPULOのWEBにタクシン元首相が活動家と抱き合っている写真があったと主張している。しかしその日の夕方にはPULOのWEBでそのような写真がなかったことをマスコミから追求されたこの議員は、写真は南部の人がWEBから印刷してきた写真で今はその人がマレーシアに行っているので手元にはないということで幻の写真になったわけである。

この幻の写真については、アピシット前首相までが言い訳を手伝わされたようで写真以外にも政府の高官が交渉に行ったという情報はいっぱい入ってきていると言い訳をしている。これはศอ.บต.という最南部行政管理センターのタウィー・ソートソーン警察大佐が何度かマレーシアに行ってることを指しているのだと思う。
南部は民主党の地盤で多くの議員と支持者がいて情報が入ってくるだろう。今回はその中の偽の情報に乗ってしまったということだろう。これまでも何度も事件は起こっていたが3月31日の事件で南部の問題が国民的な課題であることを再確認して解決への方向を見出そうとしているときに偽の情報で混乱させていいものだろうか。それとも民主党にとっては国民的課題より反タクシンのほうが大事なのだろうか。

その後もマレーシアにおける会談については情報が錯乱して、民主党が固辞する反タクシンの新しい話題となっているようである。民主党が南部の事件を利用して反タクシン運動を再度展開するやり方は、南部をより混乱状態にしているのは事実のようである。

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