2011/07/24

<大・中選挙区>と<小選挙区>

<เขตใหญ่เรียงเบอร์>กับ<เขตเดียวเบอร์เดียว>


1997年の民主的憲法と呼ばれる憲法の下でおこなわれた2005年の下院選挙は、1地区あたり1議員という小選挙区制度でおこなわれタクシン元首相が率いるタイ愛国党が500議席のうちの375議席を獲得してタイ政治史上ではじめての1党で過半数以上の議席を獲得できる政党が出現した。

2007年に改正された憲法をもとにおこなわれた最新の2007年の下院議員選挙は中選挙区でおこなわれた。ひとつの県で1議員を選出したラノーン、サムットソンクラーム、シンブリー、トラートからバンコクでは36議員を選出している。バンコクの場合は12地区に分け1地区あたり3議員なので平均すると1地区あたり3議員を選ぶ中選挙区制度になる。

タイ愛国党が勝利したのは票の買収がおこなわれたと考える層により、票の買収ができにくくなる中選挙区制度に変わったわけだが、これは選挙区が広くなり選挙人が多くなると買収する額が増えて買収が少なくなるという発想だと思う。たとえば下院議員選挙ではないがバンコク都知事選でみると、もし2000万バーツという買収資金があり1票あたり200バーツで買収すると10万票を獲得できることになる。しかしバンコクの当選票数は約100万票なので買収しても仕方がないことになる。極端な例になったがいずれのせよ小選挙区で選挙人が少ないと票の買収が簡単になるという数字をもとにした主張で選挙のたびに票の売買がおこなわれる貧困、教育という視点が欠けた主張だと思う。

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