2013/03/21

<สุกเอาเผากิน>


<デタラメ>

タイトルの意味はลวกชุ่ยと同じ意味で<デタラメ>である。สุกเอาとは熟したら食べる。เผากินとはเผาป่าのことで森を燃やすとは耕すより森を燃やしたほうが簡単で生計が立てやすいということであろう。先日の憲法裁判所が報道関係者向けに開いたセミナーにおいて憲法裁判所のワッサン・ソイピスット長官は過去の判決が<デタラメ>であったと次の3件を認めている。

1,2551年のパランプラチャーチョン党、チャートタイ党、マッチマーティパタイ党に対する解党の判決は、その時の情勢がパンタミットによる首相府占拠やノーポーチョーによるプレム元首相官邸を取り囲むという事件が起こり、対立を続ける与党と野党が歩み寄り情勢を解決できる事はできないと判断した結果の判決で<デタラメ>であったということである。

2,2551年のサマック・スントラウェート元首相を料理番組に出演したことがある事をもって憲法267条に違反するとして解任した判決は、初めに判決があって罪状は後で探し出してきたことを認め<デタラメ>な判決であったと認めている。

3,2552年に国会が憲法291条により憲法改正を議論をして第三読会まで行き着いたのを民主党によるこの行為は憲法68条に違反するという訴えを本来は最高検察庁だけが訴えを受け付けることができると憲法68条に明記してあるのにもかかわらず、もし訴えを受けないとサバーイ受けると困難になると分かっていても歯を食いしばって受けたということである。結果としては民主党の訴えは却下されたが判決時に憲法改正は国民投票をしてからやったほうがいいと余計なことを言ってしまい国会での291条による憲法改正を頓挫させたことは<デタラメ>としか言いようがないと思う。

以上の3件がその後のタイの情勢をどれだけ変化させたことを考えると<デタラメ>にも程々があるとしか言いようがない。そして<デタラメ>を放置し続けるタイの人たちはどうなったのかと思ってしまう。


2013/03/20

<แก้ไขรัฐธรรมนูญรายมาตรา>


<条項ごとの憲法改正>

国会内と外部において激論が繰り返された憲法改正問題であるが、当初の理想としてあった2550年のクーデター憲法を憲法草案議会を立ちあげ全面改正するという動きは、2550年憲法を正しいとする勢力の反対で頓挫してしまい当初から課題として出ていた<条項ごとの憲法改正>に移っていくようである。本来はクーデター憲法という悪いイメージがある2550年憲法を25xx年憲法と改正したい理想はあるが時間がかかりすぎるので<条項ごとの憲法改正>から始めることになるようである。
まずは237条、190条、68条、111条で内容は次のとおりである。

237条 政党幹部が関わった不正選挙による解党。

190条 国の経済または社会の安全保障に広大な影響を及ぼす、あるいは国の貿易、投資または予算面で拘束のある条約は、国会の承認を受けなければならない。

68条  人は本憲法に基づく国王を元首とする民主主義制度統治の転覆、もしくは本憲法が規定する方法に拠らない国の統治権の奪取のために、本憲法に基づく権利及び自由を行使することはできない。いずれかの者もしくは政党が第一段に基づく行為をなした場合、その行為を知った者は検察庁総長に告発し、憲法裁判所にその行為の中止命令を申し立てる権利を有する。

111条 上院の任命についてで現在の選挙と任命で選出する上院議員を選挙だけにする。


2013/03/10

<ก่อการร้าย>กับ<ก่อการใส่ร้าย>


<テロリズム><フレームアップ>

<ก่อการร้าย>という言葉に<ก่อการใส่ร้าย>ใส่という一言を入れるだけで<テロリズム>という意味が<フレームアップ>という意味に変わってしまう。2553年4月にできたソー・オー・チョーことศูนย์อำนวยการแก้ไขสถานการณ์ฉุกเฉิน(緊急事態対策指揮本部)は赤服集会を鎮圧するためにできたのだけではなく、鎮圧を終えた後にも赤服集団をテロリストをいう名目で追い詰める意図も持っていたという気がする。おそらくソー・オー・チョーには心理作戦の部門があり、兵隊は単なる集会参加者では撃つことが困難なのでスアダム(黒服のテロリスト)を登場させテロリストを国のために撃つのだという名目を立てたのだと思う。また<เผาบ้าน เผาเมือง><家を燃やして国を燃やす>という言葉を考えだし赤服の集会はバンコクはおろそかタイを燃やそうとする破壊集団というレッテルを貼ってしまったのである。このスローガンは地方ではそれほどには影響を与えなかったと思うが、長期間の集会が行われたバンコクでは有効であったようである。その証拠には集会鎮圧から3年も経つのにさきほどのバンコク知事選ではこのスローガンが有効で民主党は機会があるごとに<家を燃やして国を燃やす>という言葉を使って政敵を除外しようとしている。バンコクに何世代もが住んでいる人たちにとってはバンコクが住みにくい都市になっても愛着はあるのだろう。

<家を燃やして国を燃やす>という言葉の象徴ともなったセントラル・ワールドであるが、3月の保険金をめぐる民事裁判ではテロリズムではなく暴動炎上という解釈になり損害保険会社テウェート・インシュアランスはセントラル・ワールドに保険金を支払うという判決になった。この判決が24人のノー・ポー・チョー幹部をテロリズムで訴えている刑事裁判にどのような影響をあたえるのかわからないが、ますます事実が出てきて<ก่อการร้าย>は当局が企てた<ก่อการใส่ร้าย>になっていくという気がする。

写真はWallpaperことシリチョーク・ソーパー民主党議員が主張する芸術写真を使うことにする。選挙演説カーに乗るインラック首相とポンサパット都知事候補で背景はバンコクが炎上しているところでニュースをよく見ていない人が見るとインラック首相とポンサパット都知事候補が<家を燃やして国を燃やす>に関連していたと誤解するのは当然だと思うのだがシリチョーク・ソーパー民主党議員によるとリタッチしていることを認めているので問題はないということである。ついでに書いておくがシリチョーク・ソーパー民主党議員のニックネームがWallpaperなのは、いつもアピシット党首の後ろにいて背景になっているということだろう。


2013/03/07

<ตะโกนในโรงหนัง>


<映画館内で怒鳴る>

まずはタイトルの意味が分かりにくと思うのでWEB辞書からの引用を書いておく。
”汚い方法で政治上の敵にダメージを与えることで、特に虚偽の情報で大衆の恐怖感を煽りたて政治上の敵に対する憎しみや嫌悪感を植え付けるやり方で2490年から民主党の常套手段となっている”
これは2489年に政治上の敵であるプリーディー・パノムヨン当時首相を蹴落とすためにバンコク市内のサーラーチャロームクルン映画館内でプリーディー・パノムヨン当時首相を誹謗中傷する言葉を怒鳴ったことにより首相を辞任して海外に亡命せざるをえなくなった事実から来ている。

さて2556年3月3日のバンコク都知事選の結果は、民主党のスクムパン・ボリパット候補が125万票、プアタイ党のポンサパット・ポンジャルーン候補が107万票でスクムパン・ボリパット候補が二期目の知事職に就くことになったわけである。有権者数424万の内64%にあたる271万人が投票したということである。はたしてバンコクの住民数は何人くらいなのか調べてみると820万人はいるということである。単純に考えると400万人がバンコクに住民登録していないことになる。これだけの人数が短期のバンコクへの出稼ぎ者と考えるのもおかしいわけで中には長期滞在者もいるはずであることを考えると民主主義の欠陥であるとは済ますことができない問題であるという気がする。プアタイ党の政策をもとにした選挙運動に比べて民主党は常套手段である誹謗中傷作戦に出たわけであるが、この汚いやり方を受け入れるバンコク都民はどのように考えているのか単に保守派だからという理由では説明できないと思う。おそらくプアタイ党になると得意のนโยบายประชานิยม(大衆主義)を使うのは確実でそれがもう権利を十分に持っている有権者424万人に拒否されたことにもよると思う。

そして常識がある知識人による選挙結果の分析を見ると民主党の勝利はいつものことであるが負けそうになるとでてくる誹謗中傷でプアタイ党のバンコク統治を恐れた有権者が投票したことが大きいとしている。今回のプアタイ党のポンサパット・ポンジャルーン候補に対するものは<เผาบ้าน เผาเมือง><家を燃やして国を燃やす>に始まり最終段階ではノー・ポー・チョーのジャトゥポーン・プロームパン前議員が副知事になるというデマを流してバンコク都民の反ノー・ポー・チョー意識をかき立てたようである。また選挙結果を認定する選挙委員会は6日の会議でこれらの誹謗中傷が選挙違反に当たるのか検討するとして30日間の調査期間をおいたようである。
はたして保守寄りで民主党寄りの選挙委員会が民主党に不利な判定をするわけがないと思うが、明らかに誹謗中傷とわかる戦術が正当化されるにはどのような言い訳が使われるのか楽しみではある。


2013/03/01

<ดีแต่พูด>กับ<ดีแต่ร้องให้>


<お喋り上手><泣き上手>

タイトルの<お喋り上手>はマスコミがつけた民主党の肩書きであるが、本来は<お喋り上手>
というのではなく偽の情報を元に相手を攻めるのが得意なだけである。その上に25547月の
下院議員選挙で不利になり最後の選挙演説で泣いたステープ・トゥアクスバン民主党議員
はもとより、今回はバンコク都知事選で不利になったスクムパン・ボリパット前バンコク都知事まで
が泣いたということで、これからの民主党の肩書きは<お喋り上手>以外にも<泣き上手>
増えたというわけである。おそらく同情票を狙っているのだと思うが、最近の民主党は気が狂った
としか思えないような党になったようである。

33日に投票が行われるバンコク都知事選の主な候補者は9番のポンサパット・ポンジャルーン
前麻薬取締委員会事務局長兼警察副長官(プアタイ)と16番のスクムパン・ボリパット前バンコク
都知事(民主党)で政策を元にした激しい戦いが続いていたわけであるが、終盤戦で民主党
首脳部は優勢なポンサパット候補に対抗する手段として25547月の下院議員選挙で不利な
状況を打開するためにステープ・トゥアクスバン民主党議員が使った泣き落とし、デマゴギーを使い始めたようである。悪辣なデマゴギーは使い古された<เผาบ้าน เผาเมือง><家を燃やして国を燃やす>で2553年の赤服の集会にまったく何ら関係もなかったポンサパット候補を関連付けバンコク都民の恐怖心を煽り立てるやり方はヒトラーとナチスがユダヤ人が暴動を企んでいるというデマゴギーでユダヤ人を虐殺したやり方とほぼ一致している。

このようなデマゴギー戦術はアピシット党首と取り巻きのアイスクリーム・ギャングがやっているだけかと
思っていると意外にもおとなしいチュアン・リークパイ元首相も巻き込まれ<家を燃やして国を燃やす>
と叫びだしているようである。たった一人残った常識がある長老のピチャイ・ラタクン民主党元党首は
余りにもの民主党の落魄ぶりに危機感を抱いたのか、もしバンコク都知事選で民主党が負けた場合はアピシット党首に党首を辞めることを勧めているようである。

一方、各世論調査で優勢なポンサパット候補にも不安は残り、25547月の下院議員選挙の
世論調査ではバンコク地区の選挙でプアタイ党の優勢がはっきりしていたのにもかかわらず開けてみると民主党がバンコクで勝利したのは明らかに不正があったようである。今回の都知事選も前回の選挙と同じく選挙を取り仕切る役人ははっきりと民主党支持者と言うよりはプアタイ党を支援する地方の人たちを蔑視する人たちでどのような不正が行われるかはクーデター以降は顕著に「何でもあり」のバンコクなのでどうなるか分からない状況である。