2012/08/08

<3จัวหวัดชายแดนภาคใต้>


<タイ深南部><最南部3>

タイのマスコミには続けて南部問題おもにテロ事件に関したニュースが増えてきている。また8月1日から開催した通常国会では、野党民主党によるインラック首相にたいする不信任動議が検討さていて不信任の項目の一つとして南部問題が取り上げられそうである。政府閣僚はそのような状況になれば反対に民主党政権のときに99日間で南部問題を解決するとした公約がまったく実行されなかったことを追求し返すということである。
タイのマスコミでは事件が起きている場所をタイトルにした<จัวหวัดชายแดนภาคใต้>としている。そして日本語のマスコミはこの言葉を<タイ深南部>としていて、ぼく自身もこれまでの記事では<最南部3>としているが、よく考えてみるとおかしいという気がする。深い南部ということはバンコクからは遠くはなれている中央とは関係がないというイメージにつながっていくと思う。

7月中に起きた事件は85件で銃撃戦32件、爆弾事件19件、放火事件6件、Car Bomb3件、そして死者42人、負傷者96人である。この間9年間で起きた深刻なテロ事件は1万件以上に及び平均すると1日あたり2.7件の重大な被害をもたらす事件が起きており、死者総数は5千人を超えたということである。
またこの9年間で政府がつぎ込んだ予算は1,610億バーツということで、これだけの予算と犠牲を払いながらテロ事件がない平和な地域に戻るのか、いろんな解説を見ていると糸口さえも見つけ出せてないのではないだろうか。パッタニー王国を理想とする分離主義者の仕業という見方があれば、民主党のように麻薬密売業者、人身売買組織、非合法燃料売買組織、関税を支払わない不法商品を取り仕切っている組織がやっているという認識もあり、はっきりとした鎮圧する相手が浮かんできていないという気がする。いずれにせよ分離主義者は中央からの不公平、差別、格差の解消を要求して分離しようとしていて、パッタニー王国があったころは反対にこの地域がマレー半島の中央であったという認識を考えると<タイ深南部>ではなくタイ語通りに<南部国境3県>と訳したほうがいいという気がする。




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