2012/08/21

<ความเจิงเพื่อความยุติธรรม>


<正義のための真実>

9月1日に<ความเจิงเพื่อความยุติธรรม>という1,000ページくらいある本が出版される。2553年の赤服集会鎮圧事件の報告書で、事件から2年4ヶ月が過ぎてもカーオソット紙が出版した事件を説明する雑誌のようなものがあっただけで、これだけの報告書は初めてだろうと思う。本来はアピシット前首相が事件後に設立した
คณะกรรมการอิสระตรวจสอบและค้นหาความจริงเพื่อการปรองดองแห่งชาติ (คอป.) コー・オー・ポーという国家和解真相究明独立委員会がこのような報告書を出版すべきだと思うのだが、8月中には最終報告書が出ると新聞には出ていたと思うが何らかの事情で遅れているのだろう。<ความเจิงเพื่อความยุติธรรม>を正義のための真実と訳したがความยุติธรรมには公正、公平という主な訳語があるので公正のための真実としてもよいと思うが、それでは真実が出てきたあとの行動に対する重みがないので<正義のための真実>とした。
司馬遼太郎がイデオロギーという言葉を正義の体系と否定的に訳したことを考えると余り正義という言葉は使いたくなかったのだが、また真実をもって正義を判断する裁判所や独立機関である人権委員会が不公平である現在のタイの状況を考えると正義というもともと重みのない言葉は政治抗争の中で吹き飛んでしまったのだろう。

今回の抗争の中で集会をやった赤服としては、選挙の結果ではなく異常な方法で政権についた民主党アピシット政権を解散させ選挙をやることが真の民主主義で正義だったのだろう。一方、鎮圧をしたアピシット政権としては選挙の結果でできる政権が民主主義であるのは分かっているとは思うが自分たちの利権と利益を守るためには民主主義をやっていると自分たちの正義が守れないのでクーデターでもなんでも利用して政権につこうとしているのだろう。さてこの本を出版したソー・ポー・チョーという団体は集会鎮圧事件後に事件に疑問を持った少数の若者たちが始めたということである。
ศูนย์ข้อมูลประชาชนผู้ได้รับผลกระทบจากการสลายการชุมนุม กรณี เม..-..53 (ศปช.)
集会鎮圧で被害にあった人たちの情報センター 2553年4月から5月
また表紙にある数字が何を表しているのかは次のとおりである。
これらの数字を見ていると真実はなんと恐ろしいのかと感じる。いったい何のためにこのような数字が出る事件が発生したのか、裁判の結果がどのようになってもこれらの数字ははっきりと歴史に足跡を残したのであって決して消し去ることができない数字だと思う。

94 死者数(今のところは98人になっている)
7  女性の死者数
87 男性の死者数
32 頭を撃たれた死者数
14 最年少の死者14才
76 一般市民死者数
1,283 負傷者数
117,923 使用した銃弾数
2,120 スナイパーが使用した銃弾数
3,000,000,000 軍が使った費用
67,000 投入した軍人数
700,000,000 警察が使った費用
25,000 投入した警察官数
1,857 逮捕された人数
1,763 56ヶ所の裁判所で裁判を受けている人数
167 18才以下の裁判人数


2012/08/08

<3จัวหวัดชายแดนภาคใต้>


<タイ深南部><最南部3>

タイのマスコミには続けて南部問題おもにテロ事件に関したニュースが増えてきている。また8月1日から開催した通常国会では、野党民主党によるインラック首相にたいする不信任動議が検討さていて不信任の項目の一つとして南部問題が取り上げられそうである。政府閣僚はそのような状況になれば反対に民主党政権のときに99日間で南部問題を解決するとした公約がまったく実行されなかったことを追求し返すということである。
タイのマスコミでは事件が起きている場所をタイトルにした<จัวหวัดชายแดนภาคใต้>としている。そして日本語のマスコミはこの言葉を<タイ深南部>としていて、ぼく自身もこれまでの記事では<最南部3>としているが、よく考えてみるとおかしいという気がする。深い南部ということはバンコクからは遠くはなれている中央とは関係がないというイメージにつながっていくと思う。

7月中に起きた事件は85件で銃撃戦32件、爆弾事件19件、放火事件6件、Car Bomb3件、そして死者42人、負傷者96人である。この間9年間で起きた深刻なテロ事件は1万件以上に及び平均すると1日あたり2.7件の重大な被害をもたらす事件が起きており、死者総数は5千人を超えたということである。
またこの9年間で政府がつぎ込んだ予算は1,610億バーツということで、これだけの予算と犠牲を払いながらテロ事件がない平和な地域に戻るのか、いろんな解説を見ていると糸口さえも見つけ出せてないのではないだろうか。パッタニー王国を理想とする分離主義者の仕業という見方があれば、民主党のように麻薬密売業者、人身売買組織、非合法燃料売買組織、関税を支払わない不法商品を取り仕切っている組織がやっているという認識もあり、はっきりとした鎮圧する相手が浮かんできていないという気がする。いずれにせよ分離主義者は中央からの不公平、差別、格差の解消を要求して分離しようとしていて、パッタニー王国があったころは反対にこの地域がマレー半島の中央であったという認識を考えると<タイ深南部>ではなくタイ語通りに<南部国境3県>と訳したほうがいいという気がする。